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中国関連コラム 中国律師(弁護士)が見た日系企業
劉

2018/02/26

日本産業考察活動メモ

劉同強

2017年7月に、筆者が所属する北京大成(大連)律師事務所と名古屋第一法律事務所の夏目武志弁護士、大阪法円坂法律事務所の稲田堅太郎弁護士、中島宏治弁護士と一緒に、日本へ投資意欲を持っている大連企業家向けの「日本産業考察団」を企画した。


2017年9月24日から10月1日までの丸1週間に、大連市の企業家7名と我々弁護士4名計11名は、日本中部、近畿地域の中小企業の訪問考察を行った。ここで、その訪問考察の内容及び感じたことを紹介させていただく。


考察団メンバー所在の中国関係産業の発展状況及び経営方法、経営理念と考察先の日本企業所在産業の発展傾向及び経営方法、理念の交流を通じて、相互の理解を深めて、産業又はビジネスのチャンスを作り出し、来る2、3年内に具体的な中日プロジェクトを実現化させ、中日経済及び文化交流に貢献するために今回の日本産業考察となった。


考察団は25日に、大阪にある精密測量機械の生産会社を見学した。創業87年で、日本新多様化経営企業賞を受賞したことがあり、日本一の研究能力を持つこの会社は、本部に54名の従業員しかいなく、やや狭いところでこのような会社もあるなんて、中国企業家の目から見るととても信じがたい存在である。小企業なのに、日本一の研究開発能力を保つ秘訣を聞いたところ、長期雇用、研究資金の投入、長年の従業員教育及び達人精神が、研究人材の確保及び研究能力の向上を保ってきているようである。


26日に、考察団は名古屋にある、トヨタ自動車の下請業者を考察した。トヨタ看板生産管理システムに応じて、生産は言うまでもないが、設備の修理メンテナンスも1日以内「JUST IN TIME」にて対応できるように「多能工」の人材を育てていることが印象深かった。同時に、材料、治工具の管理、中古設備の活用、生産工程の改善等、お客さんのニーズに合わせて従業員全員協力して頑張っていること、良いものを提供すること、常に改善、全員改善は、会社が生き残っている源だという貴重な経験説明を拝聴した。


27日、考察団は名古屋にあるえびせんべいの工場を訪れた。「楽しさの創造」を経営理念にし、「感動、感謝、思いやり」の心を持ち、人間性豊かな社員を育てて、地域から世界掃除大会を通じて、「明るく、楽しく」を心がけ、職場環境及び社会環境の改善に努力している姿勢に、考察団の皆さんが非常に感動をした。200年存続企業を目指している会社の姿及び美味しいえびせんべいの味は、今でも考察団メンバーの記憶に鮮明に残っている。


今回の考察活動に、企業団体とも交流させていただいた。考察団全員は、大阪府中小企業家同友会の中国チームのメンバーとの懇親会を行い、小企業経営の喜、怒、哀、楽を充分に話し合った。そして、名古屋第一青年同友会の9月例会にも参加し、「失敗は成功の母」の講演を聞いて、会議に出る100名を超える青年企業家と企業理念の内容、理念実現の取り組みなどの議論を行った。名古屋青年企業家の考え方、会議のプロセス、参加者の意気込み及び同友会の運営方法は、その場にいる中国企業家に励みを与えた。


考察団の最後のスケジュールは、京都JETROへの訪問であった。京都の投資環境の紹介及び中国企業の現地での投資現状を聞くことができ、最近注目されている「民泊」の話題にも議論がおよんだ。


上述会社、団体の他、貿易会社、中華料理のチェーン店への考察も行い、経営者の考え方及び良いサービスの提供を実感したと同時に、日本におけるビジネス展開に関する注意点についても意見を交わした。


上記の活動の他、今回の考察企画を担当する名古屋第一法律事務所の夏目武志弁護士を始め、大阪法円坂法律事務所の稲田堅太郎弁護士、中島宏治弁護士、弁護士法人マーキュリ―・ジェネラルの中国律師張婷1(チョウテイ)、弁護士法人キャストの中国律師王焱2(オウエン)からも、中日間ビジネス及び法律実務上の注意点も聞かせていただいた。特に夏目武志弁護士は、大連事務所首席代表とする4年間の経験を生かして、社会・経済環境の安定度、考え方、国家・会社・個人に対する考え、社員・働くということについての考え、見通しの立ちやすさ、お金に対する考え方等の視点から、中日両国の企業経営理念及び経営方法上の差異を分析した上、共同起業の場合、相手の考え方をちゃんと理解し、掛け橋になる中堅人材の重要性を強調した。


以上のように、楽しく有意義な1週間の考察だった。普段中国で付き合った日本人の経営者と違って、日本で生の生産現場を見て、その社長と交流ができ、本当に感動して非常に参考となった。この活動がまだ終わっていないうちに、次期の日本産業考察活動の企画案も始まった。考察団の全員は、これらの交流経験を所在会社の経営に活かし、自ら成長すると同時に、中日経済・文化交流に貢献し、早いうちに実を結ぶように期待している。



(2018年2月執筆)



1 女へんにつくりが亭の文字です

2 火みっつを森のように組み合わせた文字です




執筆者プロフィール

劉同強 (リュウドウキョウ)

 1971年中国・吉林省生まれ。2002年4月日本(留学)から帰国後、日本企業大連現地工場の日常リスクマネジメントをメインにし、今現在30社以上の日系企業の顧問弁護士を担当している。会社法務、労務、契約法などの日常企業法務を中心に業務を提供し、日本の中国への投資、現地日系企業の法務管理及び中日間の国際トラブル解決の業務において経験を積み重ねてきている。
 2014年8月、元の事務所(遼寧ジャスフ律師事務所)は北京大成律師事務所に吸収され、大連事務所の規模は倍に拡大し、今現在大連事務所の50名を超える弁護士と、大成律師事務所中国全域の44か所4,000名余りの弁護士とともに、中国各地の幅広い事案を取り扱っている。

【履歴】
 ・中国・吉林師範学院政治教育学部修了(1994年)      教育学士
 ・中国・吉林大学法学院双学位班修了(1996年)        法学士
 ・日本国・富山大学大学院企業経営専攻修了(2002年)     MBA修士
 ・1994年      吉林師範学院在学中に中国弁護士資格取得
 ・1996年〜1998年  大連鉄道運輸検察院汚職賄賂犯罪取締局助理検察官
 ・1998年〜2007年  大連同人律師事務所
 ・         (その内、1999年〜2002年日本・富山大学留学)
 ・2007年〜2014年  遼寧ジャスフ律師事務所
 ・2014年8月〜    北京大成(大連)律師事務所

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