時間外労働関係
1)割増賃金の率に関する事項の追加
法定労働時間を超える労働に係る労使協定による労働時間の延長を適正なものとするため厚生労働大臣が定める基準で定めることができる事項として、割増賃金の率に関する事項を追加することとされました。
※労使協定…当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定をいいます。
2)月60時間超の場合の割増賃金
使用者が、1か月について60時間を超えて時間外労働をさせた場合は、その超えた時間の労働について、通常の労働時間の賃金の計算額の5割以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないこととされました。
3)有給の休日付与
労使協定により、2)の割増賃金を支払うべき労働者に対して、2)の割増賃金の支払に代えて、通常の労働時間の賃金が支払われる休暇(年次有給休暇を除きます。)を厚生労働省令で定めるところにより与えることとされました。
年次有給休暇関係
使用者は、労使協定により、次に掲げる事項を定めた場合において、〈1〉の労働者の範囲に属する労働者が年次有給休暇を時間を単位として請求したときは、年次有給休暇の日数のうち〈2〉の日数については、労使協定で定めるところにより時間を単位として年次有給休暇を与えることができることとされました。
〈1〉時間を単位として年次有給休暇を与えることができることとされる労働者の範囲
〈2〉時間を単位として与えることができることとされる年次有給休暇の日数(5日以内に限ります。)
〈3〉その他厚生労働省令で定める事項
中小企業の場合の割増率
中小事業主の事業については、当分の間、月60時間超5割以上の割増率は、適用しないこととされました。
※中小事業主=その資本金の額または出資の総額が3億円(小売業またはサービス業を主たる事業とする事業主については、5,000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円)以下である事業主およびその常時使用する労働者の数が300人(小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業またはサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下である事業主をいいます。
今後の検討
1)施行後3年を経過した場合
法律の施行後3年を経過した場合において、月60時間超5割以上の割増率および中小事業主の事業については、当分の間、割増率が適用されない規定の施行の状況、時間外労働の動向等を勘案し、これらの規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとされました。
2)施行後5年を経過した場合
1)を除くほか、この法律の施行後5年を経過した場合において、改正後の労働基準法の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、改正後の労働基準法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとされました。
以 上