私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の改正
1)課徴金制度等の見直し
〈1〉排除型私的独占及び優越的地位の濫用など一定の不公正な取引方法を新たに課徴金の対象とすることとされました。
課徴金算定率(カッコ内は中小企業の場合)
・現行法
| |
製造業等 |
小売業 |
卸売業 |
不当な取引制限 |
10%(4%) |
3%(1.2%) |
2%(1%) |
支配型私的独占 |
10% |
3% |
2% |
+
・改正法で追加
排除型私的独占 |
6% |
2% |
1% |
不当廉売、差別対価等 |
3% |
2% |
1% |
優越的地位の濫用 |
1% |
〈2〉不当な取引制限において、主導的役割を果たした事業者に対する課徴金を割り増す(5割増)制度を導入することとされました。
〈3〉課徴金減免制度について、減額対象事業者数を拡大し(最大5社)、企業グループ内の事業者の共同申請制度を導入することとされました。
〈4〉会社分割等により事業を承継した会社に対して課徴金の納付を命ずる制度の導入等をすることとされました。
2)不当な取引制限等の罪に対する懲役刑の引上げ
不当な取引制限の罪等に対する懲役刑の引上げ等をすることとされました。(3年以下→5年以下)
3)企業結合規制の見直し
企業結合に係る届出制度等について、会社の株式取得に係る事前届出制度の導入、株式取得会社の届出基準の変更、合併、分割及び事業等の譲受けの届出に係る規定の見直し等をすることとされました。
〈1〉株式取得の事前届出制の導入等
〈ア〉他の企業結合と同様に事前届出制とする
〈イ〉届出閾値を現行の3段階から2段階に簡素化
〈2〉届出基準の見直し等
〈ア〉株式取得、合併等の届出基準を見直し
〈イ〉外国会社についても国内会社と同様の届出基準を適用
〈ウ〉いわゆる叔父甥会社間の合併等同一企業結合集団内の企業再編について、届出を免除
4)その他所要の改正
〈1〉事業者団体届出制度を廃止することとされました。
〈2〉公正取引委員会は、外国競争当局に対し、その職務の遂行に資すると認める情報の提供を行うことができることとされました。
〈3〉公正取引委員会は、利害関係人から事件記録の閲覧又は謄写等を求められた場合において、第三者の利益を害するおそれがあると認めるときその他正当な理由があるときでなければ、当該事件記録の閲覧又は謄写等を拒むことができないこととされました。
〈4〉不公正な取引方法による侵害の停止又は予防に関する訴訟上の救済を円滑化するため、文書提出命令の特則の導入等をすることとされました。
〈5〉法25条の規定による損害賠償に関する訴えが提起されたときは、裁判所は、公正取引委員会に対し、同条に規定する違反行為によって生じた損害の額について、意見を求めることができることとされました。
以 上