電子申請制度
1)電子申請制度の創設
従来の登記所に出頭してする申請に加え、新たに電子情報処理組織を使用した、不動産登記の電子申請制度を認めることとされました。
なお、これらの申請は、いずれも受付の順序に従って処理し、両者の前後は、各申請の受付時点の先後によることとされました。
2)電子申請における本人確認
電子申請においては、印鑑および印鑑証明書に代えて、電子署名および電子証明書を利用することが前提とされました。
また、登記名義人である申請人を確認する手段として、現在の登記済証の提出に代えて、登記識別情報の制度を導入することとされました。
(1) 登記識別情報の通知
登記完了時に、登記名義人を識別するための登記識別情報を通知し、その者が次回の登記の申請人として登記の申請をするときには、登記所に登記識別情報を提供することとされました。
(2) 事前通知等
登記名義人である申請人が登記識別情報を提供してすべき申請において、その提供をすることができない場合、登記官において登記名義人が申請人として申請していることを確認するため、事前通知制度を拡充することとされました。
また、資格者が申請人を代理して申請している場合、資格者である代理人が本人確認した旨の具体的な情報を提供したときには、登記官は事前通知手続を経ることなく、本人確認ができることとされました。
なお、保証書の制度は廃止されました。
(3) 申請人の確認に関する審査
登記官による申請人の確認に関する審査は、申請人またはその代理人から提供された情報のみを対象として行うことを原則としています。
しかし、申請人となるべき者以外の者が申請人として申請していると疑われる相当な理由があるときは、登記官は、申請人となるべき者が申請人として申請していることを確認するため、申請人またはその代理者に対し、出頭を求め質問をし、または必要な情報の提供を求めることができることとされました。
なお、当事者が遠隔地に居住しているときその他必要と認めるときには、登記官は、他の登記所の登記官にこの審査を嘱託することができるものとされました。
3)権利に関する登記の申請における登記原因証明情報の提供
登記原因を証する書面を申請書副本により代替する制度を廃止し、権利に関する登記の申請には、必ず登記官が登記原因を確認することができる具体的な情報(登記原因証明情報)の提供を必要とすることとされました。
4)その他
(1) 前後不明の申請の取扱い
同一の不動産に関する前後が明らかでない数個の申請は、登記所に同時に提供されたものとみなす制度を創設することとされました。
(2) 登記時効証明書等の送付請求
電磁的方法による登記事項証明書等の送付請求が認められることとされました。
現代語化その他
1)法文の現代語化
片仮名書き・文語体の法文が、平仮名書き・口語体に改められました。
2)予告登記制度の廃止
予告登記制度を廃止することとされました。
3)その他
上記のほか、登記の申請に関する諸規定が整備されました。